「出雲抹殺」の謎 ヤマト建国の真相を解き明かす
全面戦争突入か?
2009/1/29
裏切り者のアメノワカヒコが死に、妻のシタルヒメは泣き叫ぶ。

その鳴き声は、天(高天原)まで届き、その鳴き声を聞いたアメノワカヒコの父アマツクニタマと、その妻子が下界に降りて来るとシタルヒメが…

「お義父さん…アメノワカヒコが…」

息子の死を知ったアマツクニタマは、嘆き悲しみ、息子の為に喪屋を作ってやり、ガンを食物を運ぶ係にし、サギを掃除係に、カワセミを食事を作る係に、スズメは臼をつく係に、キジを泣き役に、それぞれ役割を決め、8日間に渡って息子を弔った。

この時、オオクニヌシの息子でシタルヒメの兄でもありアメノワカヒコの親友でもあるアヂシキタカヒコネ(阿遅志貴高日子根神)が弔問に来たんやけど、あまりにもアメノワカヒコに似てたから…

「あんたぁ…生きてたんやね」

(いくら似てるとはいえ、兄貴と見間違うか?)

「おぉ。アメノワカヒコ、死んどらんかったんや」

(親父もかい)

と、泣きながら両親も、シタルヒメのアヂシキタカヒコネにすがりつくと…

「どないやねん!!」

そりゃ、そうやな。

「何で親友の葬式に来て、死人に間違われなあかんのじゃ」

と怒ったアヂシキタカヒコネは、剣を抜いて喪屋を切り倒し、それを蹴り飛ばす。

この喪屋が美濃の喪山である。

どこまで飛んで行ったんじゃ。

この、アメノワカヒコとアヂシキタカヒコネのそっくりさんの話は、穀物が秋に枯れて春に再生する様子を表したものらしい。

その頃、高天原では、アマテラスが…

「どいつも、こいつも…」

「一体、誰を行かせたらええねん」


すると、またまたオモイカネが…

「こうなったら、天岩戸に住んでるイツノヲハバリ(伊都乃尾羽張神)か、その子のタケミカヅチ(建御雷之男神)しかおらんのちゃいますか」

この、イツノヲハバリは、イザナミが死んだ時に、イザナギがホノヤギハヤオを斬った時に産まれた神様。

とうとう剣の神様の登場っちゅうことは、全面戦争になったっちゅうことなんやろな。

オモイカネは、さらに続けて…

「ただ、イツノヲハバリは、天の安の河の水をせき止めて、道を塞いどるんで、他の神さまが先へ行くことができまへん」

「そやから、アメノカク(天迦久神)に行かせて、説得させた方がよろしいわ」

アメノカクがイツノヲハバリの元へ行き、説明すると、イツノヲハバリは…

「分かりました。けど、ワシももう年やから息子のタケミカヅチを行かせますわ」

それで、アマテラスは、アメノトリフネ(天鳥船)をタケミカヅチに渡し、葦原中国に行かせるのであった。

ちなみに、タケミカヅチは、鹿島神宮に祭られてる。

こうやって神社の神様の由来を知るだけでもおもろいやろ?

何にしても、外交交渉の決裂で戦争に突入っちゅうのが、古代史やのに中々近代的やな。

まぁ、外交交渉っちゅうても、無能な役人を行かせたら寝返っただけやねんけど…

それだけ出雲は、居心地が良かったんやろな。

とうとう軍隊を派遣したアマテラス。

迎え撃つオオクニヌシは、どうするのか…

今回はここまで。

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