日本の「神話」と「古代史」がよくわかる本

ホオリの結婚
2009/2/12
シオツチの船でワタツミの宮殿まで来たヤマサチ(ホオリ)。

シオツチに言われた通り桂の木の上に登って座ってると、ワタツミの娘トヨタマ(豊玉比売)の侍女が、かめを持って井戸の水をくみにやってきた。

侍女が井戸を覗くと、人影が映っていたので振り返ると…

「めっちゃええ男やん」

しばらく見とれてると(不審に思えっちゅうの)、ヤマサチが…

「あの…水もらえん?」

と、水を求めたので、侍女はかめに水をくんで、ヤマサチに渡す。

すると、ヤマサチは水を飲まんと、首にかけた玉をとって、口に含んでその玉をかめに吐きいれた。

玉が、かめにひっついて取れんようになったんで、侍女はそのままトヨタマにかめを差し出す。

「門の外に誰かおんの?」

「はい」

「それはそれはいい男で、ワタツミ様にもまして貴いお方がおりました」

「そのお方が、水を欲しがりはったんで、かめを渡したら、水を飲まんと玉を吐きはったんですけど、その玉がとれんので、そのまま持ってきたんです」

トヨタマは、不思議に思い、外に出てヤマサチを見ると…

キュン

トヨタマは、ヤマサチに一目惚れしてしまう。

どいつもこいつも一目惚ればっかりやな(笑)

トヨタマは、急いで戻り、ワタツミに…

「お父ちゃん!!外にめっちゃええ男がおんねん」

「ほう。どれどれ」

娘の言葉が気になったワタツミは、自分も一緒に外に出ると…

「こっ、この方は、天孫の子ソラツヒコ(虚空津日高:ホオリの尊称)様やがな!!」

「み、御子様。うちの娘を嫁にもらってくれんやろか?」

「ええで」

そんなあっさりと…

そして、ヤマサチを宮殿の中に案内し、アシカの皮で作った敷物を何枚も重ねて、その上に絹の敷物も何枚も重ねた上にヤマサチを座らせる。

さらに、たくさんの品々を貢ぎ、ごちそうをふるまって、結婚式をあげたとさ。

こうして、ヤマサチは、ワタツミの宮殿(海底)で3年間暮らすことになる。

何しに来てん。

ワタツミの宮殿は、竜宮城なんかもな。

何にしても釣り針を探すのを忘れて、3年間暮らすことになるんやけど、釣り針が見つかると大変なことに…

今回はここまで。

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