市教委によると、同校の歯科検診は6月14、15日に全校児童849人を対象に実施。担当する40代の男性歯科医が児童の歯の状態を診察した際、ぐらついた乳歯を歯科用器具の探針で抜いたという。学校側に報告していなかった。
同15日に保護者からの連絡で発覚。学校側が児童と面談した結果、2〜6年の計30人が抜歯を受けたと話したという。
男性歯科医は市歯科医師会の聞き取りに「永久歯の生え替わりをスムーズにするため良かれと思ったが、軽率だった」と説明し、学校歯科医を辞職した。
市教委はスクールカウンセラーの派遣を決め、現時点で児童2人が面談を希望しているという。
グラグラな乳歯、抜いてもいい場合とは?
個人差はありますが、乳歯が抜け始めるのは、だいたい6歳頃からです。永久歯は乳歯の下(あごの中)で時間をかけて徐々に成長し、永久歯の根の部分がつくられ始めると、乳歯の根の部分が少しずつ溶かされていきます。すると、乳歯がグラついて抜け落ち、その後から永久歯が生えてくるのです。
適正な歯の生え変わりの時期にグラついた乳歯は、ほとんどの場合、自然と抜け落ちますが、歯並びや噛み合わせの状態によっては、なかなか抜けないケースもあります。乳歯がグラついていると、食事の際などに痛がることもあるので、親御さんとしては早く抜いてあげたいと思うかもしれません。しかし、グラつき始めた乳歯が自然に抜け落ちるまでには、数か月はかかります。早い時期に無理に引き抜いてしまうと、歯茎が裂けたり、乳歯の根っこが折れたりすることがあるので注意しましょう。