九州北部の豪雨被災地で、損壊した家屋での空き巣を狙っているとみられる不審者の目撃情報が相次いでいる。福岡県警には、14日までに朝倉市と東峰村から十数件の110番があった。朝倉市では実際に侵入された形跡も見つかり、福岡、大分両県警はパトロールを強化して警戒している。
犠牲者は両県で計30人。朝倉市を中心になお18人と連絡が取れず、自衛隊や消防が捜索を続けた。
昨年4月に発生した熊本地震の被災地では、損壊した建物の空き巣被害が多発した。熊本県警によると、今月13日までに97件の被害が届けられ、28人を逮捕した。
窃盗
被災地では、(住民が避難したことによる)留守宅への「空き巣」や、休業中の商店・金融機関に侵入する「店舗荒らし」「自販機荒らし」、海外での解体転売を目的に入国した外国人による被災車両の盗難などが発生している(他所からやってきた「偽ボランティア」による窃盗行為もあった)。
宮城県警察は3月30日、地震発生から26日までの県内の窃盗被害総額が、約1億円(その内、現金被害は約7500万円)に上ったと発表した(気仙沼信用金庫・松岩支店の金庫からの盗難、約4000万円を含む[16])。逮捕者数は7人、合わせて40人が検挙された。ATMの窃盗被害は宮城県内で2011年7月までに22件発生し、被害総額は約1億8千万円となっている。福島第一原発事故の警戒区域内のコンビニ27店のうち、25店がATM破りの被害を受けている。
第二百三十五条 他人の財物を窃取した者は、窃盗の罪とし、十年以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する。