交通違反をもみ消してもらう目的で警察官に現金を渡そうとしたとして、釧路署は30日、贈賄の疑いで、釧路市鶴野東3、自称土木作業員、宮原哲夫容疑者(66)を現行犯逮捕した。
逮捕容疑は同日午前11時45分ごろ、シートベルト未装着の道交法違反をもみ消してもらおうと、自宅に来た釧路署員に現金47万円を差し出して賄賂の提供を申し込んだ疑い。
同署によると、宮原容疑者は同市内でシートベルトを装着せず車を運転。パトロール中の署員に発見された後、同容疑者は「見逃してほしい。切符を切るなら自宅まで来い」と言い、現場から立ち去った。その後、自宅を訪れた署員に「いくら欲しいんだ。これでいいだろう」と財布から現金を取り出したという。
同容疑者は「渡すつもりはない。見せただけ」と容疑を否認している。
第百九十八条 第百九十七条から第百九十七条の四までに規定する賄賂を供与し、又はその申込み若しくは約束をした者は、三年以下の懲役又は二百五十万円以下の罰金に処する。
交通取り締まりの警察官が交通違反をもみ消す見返りに違反者に要求して現金を受け取ったり、無料で風俗営業のサービスを受けていた−。奈良県警で発覚した現職警察官による、とんでもない“たかり事件”。加重収賄や犯人隠避などの罪で起訴された県警元巡査部長の中西祥隆被告(44)=懲戒免職=は速度違反自動取締装置(オービス)を単独で扱える立場を悪用し、6月に県警に逮捕されるまで犯行を繰り返していた。「なかったことにするには金がいる」「なんぼか包んでくれるか」。露骨な現金要求の“交渉”は警察庁舎内でも堂々と行われていたが、犯行が気付かれることはなかった。
(中略)
“交渉”はあっけなく成立。中西被告は、その場で現金3万円を受け取った。