●O157感染症の症状
◆下痢、腹痛
・感染者の約半数は、4〜8日の潜伏期間ののちに、激しい腹痛を伴った水様便(水っぽい下痢)が頻回に起こり、まもなく血便(血液の混じった下痢)が出ます。
・成人では感染しても、無症状だったり、軽い下痢で終わることが少なくありません。しかし、その場合でも便には菌が混じって排泄されていますので、家族に感染を広げないよう十分な注意が必要です。
◆発熱
・発熱があっても一過性で、高熱になることはあまりありません。
◆溶血性尿毒症症候群(HUS)
★症状
・蒼白(顔などの血色が悪くなること)、倦怠(全身のだるさ)、乏尿(尿の量が少ない)、浮腫(むくみ)が主な症状です。中枢神経症状〔傾眠(眠くなりやすい)、幻覚、けいれん〕なども起こります。
・HUSは下痢、腹痛などが起こってから、数日〜2週間後に起こります。
★HUSの3つの徴候
検査で以下の3つが確認されると、HUSの可能性が高いと考えられます。
・赤血球が壊れ貧血になります。
・血液を固める働きをする血小板数が少なくなり、出血しやすくなります。
・腎臓の働きが低下します。
◆脳症
・頭痛、傾眠、不穏、多弁(口数が多くなること)、幻覚などが予兆として起こり、数時間〜12時間後にけいれん、昏睡が始まります。