平昌五輪は14日、スノーボードの男子ハーフパイプ(HP)決勝が行われ、日本からは前回ソチ五輪銀メダルの平野歩夢(19=木下グループ)、片山来夢(22=バートン)、16歳の戸塚優斗(ヨネックス)の3人が出場。平野は2回目で95・25点をマークし、2大会連続で銀メダルを獲得した。
金メダルの期待が懸かる平野は1回目の試技は転倒し35・25点。それでも、2回目にきっちりと修正し完璧なランを披露。95・25点をマークしトップに躍り出たが、平野の最大のライバルである最終滑走のショーン・ホワイト(31=米国)が最終試技で97・75点をマークし逆転。金メダルを獲得した。
「3強」の一角スコット・ジェームズ(23=オーストラリア)が92・00点で銅メダルを獲得した。
2014年のソチ五輪で銀メダルを獲得したが、2017年3月、選手生命を脅かす大怪我を負った。アメリカで開催されたプロ大会で「ダブルコーク1440」の大技に挑んで転倒。左ひざの靱帯と肝臓を損傷し、約2カ月間リハビリに専念した。大けがを乗り越え、挑んだオリンピックだった。
ソチ五輪に続いて銀メダルを獲得した平野歩夢(19)=木下グループ=は表彰式後、テレビインタビューに応じ、「すべての人たちに感謝しかないです」と柔らかな笑みを浮かべながら振り返った。
滑走順で10番目の平野が2回目のランで大技「ダブルコーク1440」を連続で決めて95・25をマークしトップに立っていたが、最終12番目の06年、10年五輪金メダリストのショーン・ホワイト(米国)が3回目に97・75を出して逆転で金メダルを獲得した。世界王者のスコッティ・ジェームズ(豪州)が1回目に92・00を出して3位だった。
目の離せない展開となった大会について、「楽しかったです。本当に最後の3人みんなで争って、順番もすごいいい並びというか、いままで一の大会でした」と振り返った。
2大会連続の銀メダルとなったが、「前回も銀メダルで上を目指すために4年間かけて練習してきたので、悔しさは残っていますが、自分ができる範囲の中では、できることは全力でやれたのかなと素直に思います」と話していた。
平昌冬季五輪のスノーボード・ハーフパイプ男子で圧巻の演技をみせ、平野歩夢(19)=木下グループ=を抑えて3度目の五輪王者となったショーン・ホワイト選手(31)=米国=に、セクハラ疑惑が浮上していると米誌タイム(電子版)が13日、報じた。
タイム誌などによると、ホワイト選手は自身がギタリストとして参加するロックバンド「BAD THINGS(バッド・シングス)」でドラムなどを担当していた女性から、2016年に訴訟を起こされた。
女性側は、ホワイト選手が女性に対しみだらなメッセージや画像を送ったり、わいせつ動画を見ることを強要したりしたと訴えた。
また、ホワイト選手はこのほかにも、女性にセクシーな服を着るよう求めたり、髪を短く切るよう指示したりするなど、バンドを財政的に支える立場を利用して強権的に振る舞ったという。女性は髪を切ることを拒否してバンドを解雇されたと主張している。
ホワイト選手は画像を送ったことなどを認めたうえで、女性と2017年5月に一度は和解した。ところが平昌五輪に合わせるように、複数の米雑誌がセクハラ問題を蒸し返し始めたという。