東京都目黒区のアパートで5歳の女児が暴行され、死亡した事件で、傷害容疑で逮捕された父親の無職、船戸雄大(ゆうだい)容疑者(33)=目黒区東が丘=が女児を殴る前、「水を浴びせた」などと供述していることが4日、捜査関係者への取材で分かった。警視庁は虐待が日常的に行われていた可能性があるとみて慎重に調べている。同庁は同日、船戸容疑者を送検した。
捜査関係者によると、船戸容疑者は2月末ごろ、自宅で長女の結愛(ゆあ)ちゃんの顔を拳で数回殴ったと供述。その際、結愛ちゃんを風呂場に連れて行き、「シャワーで数秒間水を浴びせた」などと話しているという。
結愛ちゃんはその後嘔吐(おうと)するなどしていたが、今月2日に意識がなくなり、搬送先の病院で死亡した。4日の司法解剖の結果、死因は不詳で、今後の検査で詳しい死因を調べる。結愛ちゃんは船戸容疑者の実子ではなかった。船戸容疑者の妻(25)は「殴られたところは見ていない」と話しているという。
近所の住人らによると、船戸容疑者は1月、妻と実子の長男(1)とともに引っ越しのあいさつに周辺の住宅を訪れていたが、その際、結愛ちゃんの姿はなかった。現場を訪れた近所の女性(39)は「近くにいたのに気づいてあげられなくて…。本当にかわいそう」と花を手向けた。