10日正午ごろ、前橋市岩神町2丁目のスーパー「ベイシア前橋岩神店」で、従業員が男に刺されたと110番通報があった。群馬県警前橋署員が駆けつけると、男女2人が倒れており、救急搬送された。署は、包丁2本を手にして店舗付近にいた男を殺人未遂容疑で現行犯逮捕し、身元や動機を調べている。
県警によると、刺されたのは男性副店長と女性従業員とみられ、命に別条はないという。居合わせた客にけがはなかった。現場は県庁や県警本部などの北約1キロで、利根川沿いの住宅街。
当時、店内にいた買い物客の50代の女性は「突然、『ギャー』という大きな声が聞こえて、『刃物を持った男がいるから逃げて』と誘導されました。店の外に出たあと、年配の男が警察官に取り押さえられるのが見えましたが、特に抵抗はしていませんでした。駐車場には男性が1人倒れていて、店員の女性に励まされているように見えました」と話していました。
また、現場のすぐ近くにある美容室に勤めている女性は「はじめに事件に気付いたとき、スーパーの出入り口付近で両手に刃物を持った年配の男が立っていました。後ろから何か説得されているような様子で、それに対して男が怒鳴っているように見えました。こんな光景は初めて見たので怖いと思いました」と話していました。
10日正午頃、群馬県前橋市のスーパーで、70代の男に店員2人が刃物で刺された。男は、過去にこのスーパーで万引きをしたとして逮捕されていたとみられ、警察が関連を調べている。
警察などによると、10日正午頃、前橋市岩神町のスーパー「ベイシア前橋岩神店」で70代の男が突然、店内で店員の男女2人を刃物で刺した。
店員の男女2人は、肩や尻を刺されケガをしたが、いずれも命に別条はないという。
70代の男は駆けつけた警察官に殺人未遂の疑いで現行犯逮捕されたが、捜査関係者への取材で、男が過去にこのスーパーで万引きをしたとして逮捕されていたとみられることが分かった。
警察は、男がスーパーを逆恨みして犯行に及んだ可能性もあるとみて、詳しい動機を調べている。
群馬県警は同日、殺人未遂と銃刀法違反の疑いで、前橋市下小出町の無職、泉谷寿昭容疑者(75)を現行犯逮捕した。従業員の男性は右肩や左腕を刺され重傷、女性も臀部に軽傷を負ったとみられる。