炎天下の駐車場で車内に置き去りにされた子どもが、熱中症などで命を落とすケースが後を絶たない。酷暑のこの時期、パチンコ店が見回りを強めるなど、あちこちで注意が呼びかけられている。
千葉県八千代市のマルハン八千代緑が丘店。女性従業員が昨夏、駐車場の車の中でぐったりとした2歳ぐらいの女児を見つけた。
気温は30度を超えているのに、エアコンは動いていない。窓をたたき、声をかけても反応はない。店内のアナウンスで車の持ち主を呼び出し、警察に通報。ガラスを割ろうとした瞬間、女児が寝返りをうった。
発見から10分後、戻ってきた両親は「短時間じゃないですか」「こんなことで子どもは死にません」。いらだった様子だったという。
暑くなると毎年「車内に取り残された乳幼児が熱中症で死亡した」というニュースに接する。炎天下にクルマを駐めると、5分で車内気温は50度を突破する。
短い時間であっても身体を組成しているタンパク質が凝固してしまう高温に接したら、死亡する可能性も出てきます。
(中略)
車内は風の流れがないため、炎天下は短い時間であっても危険。すぐ行動に移らなければならない。管理者を探して呼び出してもらう、という余裕はなし。ただし例外を三つ。
【車内にエアコンがかかっている場合】
ひとつはエアコンかかっているケース。これなら時間的な問題を考えなくてOK。エンストすれば危険ながら、乳幼児の生命の危険性という点で猶予ある。
念のためその場に残り、当該施設を管理している企業へ電話し、誰かきてもらうようにすればよかろう。最近は施設側も車内放置された乳幼児の対応マニュアルを持っていることが多く、引き継げばいい。
【クルマの複数の窓が開いている場合】
ふたつ目は複数の窓が開いているケース。少しでも開いていれば車内気温の上昇速度抑えられ、絶対的な温度も上がりにくい。空気が動くので、発汗作用を期待できる。
とはいえ急ぐ必要あり、これまたエアコンかかっている時と同じように当該施設に連絡し、誰かきてもらうこと。多少面倒かもしれないが、誰かくるまでその場にいてほしい。
【直射日光がなく曇っている場合】
三つ目は直射日光がなく曇っている時。対応法としちゃ前の二つと同じでよかろう。5分で生命の危機を迎える可能性は低い。