大阪府警富田林署から樋田淳也容疑者(30)が逃走した事件で、同容疑者を勾留していた留置場の居室から、留置係の勤務シフトをまとめた手書きメモが見つかっていたことが29日、捜査関係者への取材で分かった。
捜査本部は樋田容疑者が事前に逃走を計画し、監視の緩い職員を見極めていた疑いがあるとみている。
捜査関係者によると、メモは居室に隠され、カレンダー形式で日付とともに、交代制で留置場の看守を務める職員の名前が記されていた。一部の名前や日付には印が付けられていたという。樋田容疑者が事前に勤務シフトを調べ、職員ごとの監視の厳しさなどを記していたとみられる。
樋田容疑者は12日夜、接見した弁護士に「終了は自分で看守に告げる」と伝え、看守が気付くまでの間に面会室のアクリル板を蹴破って逃走した。捜査本部は樋田容疑者が勾留中、職員の勤務態度や接見終了後に1人になれる時間がどの程度あるかなどを調べ、逃走しやすい日を見極めていたとみている。
第百三条 罰金以上の刑に当たる罪を犯した者又は拘禁中に逃走した者を蔵匿し、又は隠避させた者は、三年以下の懲役又は三十万円以下の罰金に処する。
その後の調べで盗まれた原付バイクには、ヘルメットが積まれていなかったことがわかりました。警察は、目撃情報などから顔が見えるハーフキャップと、顔が見えないフルフェイスの2種類の黒いヘルメットを把握していて、樋田容疑者が捜査をかく乱するため、2つのヘルメットを盗んで使い分けてひったくりをしている可能性があるとみています。