生後2カ月の長男に重傷を負わせたとして、大阪府警捜査1課は16日、傷害容疑で父親でカメラマンの赤阪友昭容疑者(54)=大阪市福島区鷺洲=を逮捕した。
「事実は全く違う」とだけ話し、黙秘しているという。
逮捕容疑は昨年11月13日夜、自宅で長男の頭部に何らかの暴行を加え、急性硬膜下血腫などのけがをさせた疑い。
同課によると、赤阪容疑者は妻(44)と子供2人の4人暮らし。当時、妻は仮眠中で、同容疑者が長男の面倒を見ていた。同日午後9時ごろ、自ら119番し、病院には「のどに物を詰まらせ、背中をたたいた」などと説明。状況が不自然だったため、医師が虐待を疑い通報した。
長男は命に別条はないが、脳や四肢に障害が残る見込みという。同課が鑑定を依頼した複数の医師は、外部からの強い力が原因と判断。同容疑者が、過去の虐待事件や頭を強く揺さぶられ脳が傷つく「揺さぶられ症候群」について、インターネットで調べた履歴も見つかった。
赤阪容疑者のホームページによると、日本の原風景などをテーマに活動し、福島県の被災地の記録撮影もしていた。
揺さぶられっ子症候群(ゆさぶられっこしょうこうぐん、Shaken Baby Syndrome、SBS)とは、概ね生後6か月以内の新生児や乳児の体を、過度に揺することで発生する内出血などの外傷。児童虐待ともなりうるもので、乳児揺さぶり症候群ないし乳幼児揺さぶられ症候群ともいう。
2010年ごろから、児童虐待による死傷事件に関連して「乳児揺さぶり死」という語も出てきており、社会問題キーワードにも挙がっている。
赤阪友昭 Akasaka Tomoaki
1963年 大阪市生まれ。1995年の阪神淡路大震災を機に写真家に転身する。1996年、モンゴルの遊牧民やアラスカ先住民との暮らしから撮影をはじめ、被写体に寄り添いながら長期にわたる取材活動を実施している。雑誌「コヨーテ」等に写真と文を寄稿し、NHKの番組制作、プラネタリウムのプログラム制作や国立民族学博物館での企画写真展、アイヌとアラスカ先住民の国際交流プロジェクトのプロデュースなど活動は多岐にわたる。東北の震災後は、文化庁の支援を受けた福島県立博物館の被災地支援プロジェクトに参加し、変動し続ける福島の自然環境(特に立入制限区域内)のランドスケープの記録撮影を続け、映像記録「水の記憶、土の記憶ー南相馬から」を南相馬市と共同制作する。また、福島の自然環境を再認識するために招聘したオランダのドキュメンタリー映画「新しい野生の地ーリワイルディング」は日本全国で劇場公開され、各地で自主上映が続いている。東京及び各地方においてスライドやトーク、講演活動などを定期的に開催。2009年より写真ギャラリー「photo gallery Sai」(大阪市福島区)を主宰。著作に北米海岸の先住民と向き合った10年をまとめた『TheMyth ? 神話の風景から ? 』(松本工房刊)がある。現在は、宮崎県奥日向に残る星の神楽と祈りをテーマに、映画「銀鏡 SHIROMI」を制作中。来年春の公開を目指している。
【イベントレポ②】赤阪友昭監督『銀鏡 SHIROMI』制作トーク。銀鏡では星への祈りを舞う神楽が今も受け継がれています。縄文からそこに住まう人々、そして世界各地とシンクロする普遍的な思想と世界観。銀鏡を通して一体何が描かれるのか、映画の完成が楽しみです。皆様ぜひ応援よろしくお願いします! pic.twitter.com/4KXqboHIgZ
— 十三シアターセブン (@juso_theater7) 2018年7月30日