17日午前、釜石市の自宅前の路上で3歳の男の子が、父親が運転する乗用車にひかれて死亡しました。
警察は、男の子が近くにいることに気づかずに父親が車を発進させたとみて事故の詳しい状況を調べています。
17日午前10時45分ごろ、釜石市唐丹町大曽根の自宅前の路上で、3歳の佐藤悠孝ちゃんが、父親で会社員の将さん(29)が運転する乗用車にひかれました。
悠孝ちゃんは頭を強く打ち、市内の病院に運ばれましたが、およそ2時間後に死亡が確認されました。
警察によりますと、将さんは、自宅前で悠孝ちゃんを車から降ろし、その後、車を前方に発進させたところひいてしまったと話しているということです。
また、近くに家族がいたということですが、事故の様子は見ていないということです。
警察は、悠孝ちゃんが近くにいることに気づかずに将さんが車を発進させたとみて事故の詳しい状況を調べています。
▼ 商業施設の駐車場における幼児の事故を防ぐには? 駐車場での事故の原因は、大きくわけて2つ。
ひとつは、ブレーキとアクセルの踏み間違いなど運転操作の誤りによるもの。
もうひとつは、見落としや認識不足によるものです。
幼児が犠牲になる駐車場の事故では、後者が目立っています。小さなお子さんは運転者から死角に入りやすく、そのことが事故原因になっていると言えるでしょう。
ショッピングセンターなどの広い駐車場では、駐車中の車の間をすり抜けながら目的地に歩いて向かうことが多いですよね。このようなとき、大人の姿は運転者から見えていますが、ドアミラーにも届かないくらいの背丈の幼児の場合、目に入っていない可能性が非常に高いです。
先に子どもだけ降ろしたり、ひとりで歩かせたりすることは大変に危険です。
必ず大人が先に降り、お子さんが小さなうちは手をつなぐか、混雑が激しければ抱っこするなどしてください。駐車場では周囲の状況を確かめながら歩行しましょう。
▼ 必ず子どもの居場所を「目視」で確認してください! 事故が起きるのは、商業施設の駐車場だけではありません。
保育園・幼稚園の送り迎えや自宅での車庫入れの際にわが子を巻き込んでしまう、悲しい事故も数多く起こっています。
車を発進させるときに「子どもがどこにいるか」を確認していれば、防げた事故もあるかもしれません。
「ここにはもういないはず」という思い込みや、「いつもやっていること」という慣れが、非常に恐ろしい結果を招いてしまうこともあるということを、いつも心に留めておかなくてはなりません。必ず「子どもがどこにいるか」を確認しましょう。
思っている以上に車には死角があります。子どもは見えにくいという大前提を忘れないでください。