16日午後2時5分ごろ、京都市左京区高野東開町のスーパー「イズミヤ高野店」で、「女性従業員が男に刺された」と従業員から119番があった。パート従業員の同区の女性(35)が背中6カ所、首の後部1カ所をいきなり刺され、刺した男は包丁を持って逃げた。京都府警下鴨署は午後3時20分ごろ、約200メートル北東にある区内の賃貸マンション自室にいた男の身柄を確保し、殺人未遂容疑で緊急逮捕した。
男は同区一乗寺赤ノ宮町、無職、藤井裕幸容疑者(45)で、今後、動機などを調べる。
逮捕容疑は16日午後2時5分ごろ、同店で女性の背中などを包丁で刺し殺害しようとしたとしている。うつぶせに倒れた女性を馬乗りになって刺したという。逃げた藤井容疑者は自室に施錠し閉じこもったが捜査員の説得に応じた。血が付いた服を着ており、包丁も血の付いたまま自室から見つかった。「間違いありません」と容疑を認めているという。
同署によると、女性はスーパー1階の食料品売り場のレジ付近にいた。病院に運ばれる際、捜査員の問いかけに「(トラブルになるような)心当たりはない」と答えたという。
マンション管理会社などによると、藤井容疑者は1人暮らしで6年前から住んでいた。先月中旬、下の階の部屋の玄関ノブが壊され、藤井容疑者は「下のテレビの音がうるさいからたたいた」などと話し、連絡を受けた下鴨署員が事情を聴いたこともあったという。
関係者によると、男は6年ほど前から、現在の集合住宅で一人暮らしをしていた。近隣の住民と騒音トラブルがあったといい、11月末に借りていた部屋を引き払う予定だったという。