米ABCテレビは1日、北朝鮮が7月28日深夜に発射した大陸間弾道ミサイル(ICBM)が北海道沖の日本海に落下する直前、落下地点周辺の上空を仏大手航空会社エールフランスの旅客機が通過していたと報じた。米当局者の話として伝えた。通過した時間次第では、旅客機に「危険が及ぶ可能性があった」としている。
この旅客機は羽田発パリ行きのAF293便で、乗客・乗員323人が搭乗していた。ICBMが北海道・奥尻島沖に落下する約10分前、同機は現場付近の上空を通過したという。
米国防総省のデービス報道部長は7月31日の会見で、同28日深夜の北朝鮮のICBM発射について「事前に通知することなく発射しており、航空機や船舶が危険にさらされている」と指摘していた。
エールフランス社は米ABCテレビに対し、「ミサイル実験の空域において、エールフランス機の飛行ルートは妨げられておらず、問題は報告されていない。当局と協力して飛行区域の危険性を分析し、適切に飛行計画に反映させている」とコメントした。