東京都の小池百合子知事の側近である若狭勝衆院議員は7日、政治団体「日本(にっぽん)ファーストの会」を先月立ち上げたことを公表した。合わせて、その政治団体が主催する国政選挙を見据えた政治塾の開催も発表した。若狭氏は二大政党制の受け皿になり得る政党が求められていると強調。また、これからの政治は「永田町のプロの政治家だけではなく幅広い人材が必要」と述べた。
若狭氏によると、「日本ファーストの会」は7月13日に政治団体として届け出。政治塾の名前は「輝照(きしょう)塾」といい、その塾生の中から「将来的には衆院選、参院選に出られる人たちを選んでいく側面はある。その方たちを含めて新しい国政政党をつくっていく」と述べた。
小池知事は、2017年7月2日投開票の都議選で、自身が当時代表を務めていた「都民ファーストの会」を中心に、その支持勢力が過半数を大きく上回り圧勝した。
翌3日、将来的な国政進出の可能性について記者団に聞かれた小池知事は「今はそういう状況ではない」と否定。しかし、続けて「都民ファーストならぬ国民ファーストをベースに考える方」が増えれば、「国民にとってもいいことではないか」と述べた。こうしたやりとりを受け、たとえば日経新聞は4日付朝刊で、小池知事関連の記事の中で「次は『国民ファースト』?」と小見出しをつけ、小池知事の国政進出へ警戒感を示す自民党関係者の声を伝えた。
これに対し、「国民ファーストの会公認」を掲げ、東京都選管の選挙公報でもそう記載された都議選候補がいる。千代田区(定数1人)に立候補した後藤輝樹氏(34才)だ。後藤氏は、16年夏の都知事選へも立候補。軍服姿のポスターや、政見放送での放送禁止用語連発(音声カット)などの独自の活動でネットを中心に話題となった。今回の都議選では、4人の立候補者のうち、最下位ながらも602票を獲得した。