北朝鮮の動向を監視している米軍の偵察衛星が、中距離弾道ミサイルの発射に向けた移動発射台の準備とみられる動きを観測したことが15日までに分かった。米国防当局高官がCNNに明らかにした。
この動きがグアム攻撃計画と直接関係しているかどうかは今のところ不明だが、同高官によれば、北朝鮮は攻撃を実行すると決まってから24〜48時間でミサイルを発射できるよう準備を進めている可能性があるという。
北朝鮮の国営メディアは15日、金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長が米領グアムへのミサイル攻撃を見合わせると決めたと報じた。ただ、「米国が極めて危険で無謀な行為を続けるならば」、金氏は考えを変える可能性があるとくぎを刺した。
先週は、北朝鮮とドナルド・トランプ米大統領との間で脅迫の応酬が見られたことで米朝間の緊張が高まっていたが、今回の報道を受け緊張は和らぐ可能性がある。
マティス米国防長官は14日、国防総省で「北朝鮮が米国を攻撃すれば、戦争の始まりだ」と述べた。
米領グアム周辺に弾道ミサイルを発射する計画を明らかにするなど挑発を続ける北朝鮮に対し、改めて軍事行動の可能性を警告した。