職員の給与を管理する立場を利用し、自らの給与を水増ししたとして、栃木県警捜査2課などは24日、同県下野市総務人事課給与グループ主幹、吉葉仁一容疑者(49)=下野市文教2=を詐欺容疑で逮捕した。県警は不正受給の総額は数年間で3000万円を超えるとみて調べている。
逮捕容疑は、昨年9月上旬ごろ、下野市役所総務人事課の事務室で、9月分の給与などの総額を水増しした公文書と虚偽の振り込みデータを作成し、同月15日に、吉葉容疑者名義の複数の普通預金口座に計約222万円を入金させ、だまし取ったとしている。吉葉容疑者は「ギャンブルや借金返済に金が必要だった」と容疑を認めているという。
県警捜査2課によると、吉葉容疑者は自らの給与について、1人で計算していた。月給は最高で約300万円、賞与は約500万円を不正に受給していたという。同課は詳しい手口などを調べている。