広島県警広島中央署(広島市中区)で昨年、金庫に保管していた詐欺事件の証拠品の現金約8500万円が盗まれた事件で、現金を保管中の3か月間、一度も金額を確認していなかったことが県警への取材でわかった。
事件は発覚から8日で1年。内部犯行とみられるが、ずさんな管理が原因で犯行時期を絞り込めず、警察官をうそ発見器にかける異例の捜査でも有力な手がかりは浮かんでいない。
県警は昨年2月、詐欺事件の関係先から計約9000万円を押収し、同署1階の会計課にある金庫に、小分けにして保管。同5月8日、会計課長(当時)らが金庫の鍵を入れた机の引き出しにこじ開けたような跡があるのに気づき、金庫を確認したところ、8572万円が盗まれていることが発覚した。