静岡県藤枝市の山中で浜松市の看護師、内山茉由子さん(29)の遺体が見つかった事件で、浜松東署捜査本部は19日、逮捕監禁罪で逮捕状を得て行方を追っていた住所不詳の芥川豊史容疑者(39)の遺体が新潟市内で発見されたと発表した。捜査本部によると、現場の状況から自殺とみられるという。
県警は5月28日、内山さんの家族から行方不明届を受理。三重県桑名市で内山さんの車を発見し、6月9日に藤枝市瀬戸ノ谷の山中で内山さんの遺体を見つけた。これまでに逮捕監禁の疑いで名古屋市天白区の鈴木充容疑者(42)と住所不定の伊藤基樹容疑者(28)が逮捕されているが、遺体遺棄容疑については否認しているという。
捜査関係者によると5月26日夕、浜松市中区のフィットネスクラブの駐車場で自分の車に乗ろうとした際、男2人に押し入られ車ごと連れ去られる内山さんの様子が駐車場の防犯カメラに写っていた。2人はインターネットの掲示板サイトを通じて知り合ったという。フィットネスクラブと同じ建物にあるパチンコ店の防犯カメラには2人と一緒に別の男の姿も写っており、捜査本部は事件を主導した人物がいるとみて調べていた。
高知南署は9日、詐欺未遂の疑いで、住所不定、無職、芥川豊史容疑者(32)を逮捕した。
逮捕容疑は昨年3月、高知市河ノ瀬町のスーパー「サニーマート土佐道路東店」の店長を当時暮らしていた高知市内の暴力団事務所近くに呼び出し、「購入したクリームパンに縫い針が入っていて口に刺さった」とうそをついて慰謝料をだまし取ろうとしたとしている。
高知南署によると、芥川容疑者は容疑を否認している。同署は当初、業務妨害事件として捜査していたが、関係者の話などから、芥川容疑者自身が、パンに針を刺し、金をだまし取ろうとした疑いが浮上した。