熊本市議会は28日、9月定例会の最終本会議を開き総額14億697万円を増額する本年度一般会計補正予算案などを可決した。緒方夕佳議員(43)が演壇でのどあめを口に含んで質疑したことを発端に懲罰動議が出され、緒方氏は28日のみ1日間の出席停止となった。審議は緒方氏が質疑していた午前11時半ごろから中断を繰り返し、午後8時前に閉会した。
緒方氏は、自身が紹介議員となった議会基本条例の制定などを求める請願計7件が、今議会の議運委で不採択となったことに反発し質疑に立った。緒方氏があめをなめていることに他の議員が気付いて批判。本会議が中断した。
熊本市議会会議規則には議場での飲食を禁じる条文はないが、議運委は「議員は、議会の品位を重んじなければならない」とする条文に抵触すると判断。緒方氏に議運委での陳謝を求めたが、緒方氏は拒否した。
本会議では、緒方氏に「軽率な行為であり深く反省いたします」などとする陳謝文を朗読する懲罰が議決されたが、緒方氏は拒否。その後、本会議で出席停止とする懲罰が議決された。
緒方氏は報道陣の取材に「風邪をひいており、せきが出ないよう、のどあめをなめた。出席停止で質疑や表決が果たせなくなり、非常に残念」と話した。
緒方氏は昨年12月の定例市議会で、議場に乳児の長男を抱いて着席し開会を40分遅らせたとして、議長から文書で厳重注意を受けた。