生後4か月の長女を踏みつけて殺害した罪などに問われている福岡市の24歳の母親に対し、福岡地方裁判所は「非常に危険な行為だが、犯行の背景には精神障害の影響があった」として、懲役7年の判決を言い渡しました。
福岡市の無職、町野芹菜被告(24)は、去年7月、自宅で生後4か月の長女の心美ちゃんの胸や腹を踏みつけて殺害したなどとして殺人などの罪に問われています。
これまでの裁判で、検察が懲役12年を求めた一方、弁護士は、殺意はなく傷害致死にとどまるとした上で、精神障害による心神耗弱の状態だったとして執行猶予のついた判決を求めていました。 判決で福岡地方裁判所の丸田顕裁判長は、「乳児を踏みつけること自体、命の危険を感じさせる行為で、被告は善悪を判断でき、長女を死亡させる危険性を十分に理解していた」と指摘し、殺人の罪にあたるとしました。
その上で「乳児の心臓が破裂するほどの強さで踏みつけていて、非常に危険な行為だが、夫婦げんかでのいらだちをわが子にぶつけた背景には精神障害の影響もあった」と述べ、懲役7年の判決を言い渡しました。