スマホを持ってわざと人にぶつかり、高額な修理代を請求する「スマホ当たり屋」の存在も各地で明らかになってきている。
「ぶつかったせいでスマホの画面が割れた。修理代を支払え」
繁華街を受け持つ都内の警察署には、昨年からこうした当たり屋に関する相談や110番通報が相次いでいるという。当たり屋の男は駅のトイレなどから出てくる人を狙って故意にぶつかり、「修理代の一部」として1万〜1万5千円程度を請求。実際に支払ってしまった被害者もいるといい、警視庁が恐喝の容疑で調べている。
同様の被害は埼玉県でも発生。昨年2月にはJR大宮駅近くの路上で、同様の手口で修理代を請求しようとした20代の男が詐欺未遂の容疑で県警に逮捕されている。
もし自分が“標的”となった場合にはどうすればよいのか。詐欺被害などに詳しい不動法律事務所(東京都新宿区)の小杉俊介弁護士は「真偽の分からない状態で、その場で修理代を支払ってしまうのは論外。一緒に警察へ行くよう促すことで相手が引くケースもあるが、相手が被害を主張し続けた場合、警察の介入が難しいケースもある。弁護士などを通じて、後日、正式に請求するよう告げるのがベスト」と説明している。
米ハワイ州の州都ホノルル市は30日までに、歩行者が道路横断中にスマートフォンなどの画面を見ることを禁止し、違反者に罰金を科す条例を承認した。施行は10月25日から。主要都市が歩行者のスマートフォン使用を取り締まるのは全米でも初めてとみられる。