千葉県内で外国人が原因となった交通人身事故が、ここ5年で2倍近く増えている。成田空港ではレンタカーを借りる訪日客が増え、母国とは違う日本の交通ルールや車の運転に戸惑いトラブルになることも。県警や関係団体は外国語の啓発冊子を作るなどして安全運転を呼び掛けているが、2020年東京五輪・パラリンピックに向け訪日客の増加とともに、外国人が絡む交通事故が増えることが予想される。7月からは道路標識に英語を併記する新たな取り組みも始まり、外国人への交通安全対策が課題の一つになりそうだ。
県警交通総務課などによると、県内で交通事故の原因をつくった第1当事者が外国人だったケースは、12年が136件だった。13年167件、14年171件と徐々に増え続け、15年に239件、16年には252件で、5年間で1・8倍に増えた。今年は10月末までに212件発生している。
車の運転だけでなく、自転車を運転して信号無視で事故が起こり自身がけがした場合なども含まれている。詳しい事故分析や統計を取っておらず、訪日客と日本に住む外国人のどちらに事故が多いのかは不明だが、第1当事者の国籍は中国、韓国・北朝鮮、フィリピンの順で多かった。