千葉県印西市の全焼した住宅から1人の遺体が見つかった放火殺人事件で、殺人と現住建造物等放火の疑いで逮捕された自称印西市草深、金崎大雅容疑者(20)ら4人の一部が「住人女性に暴行し、灯油をかけて火を付けた」と供述していることが20日、捜査関係者への取材で分かった。事件後、周囲に「住人女性と金銭トラブルがあった」との趣旨の話もしている。印西署捜査本部は同日、DNA型鑑定で遺体は1人暮らしをしていた住人の海老原よし子さん(55)と特定した。
捜査関係者によると、住宅に灯油があったことを確認しており、関連を捜査している。
司法解剖の結果、海老原さんの死因は焼死と判明している。喉にすすが付着しており、火が付けられた際には生きていたとみられる。同本部によると、4人は友人同士で、火を付けた現場に4人がいて、火が出た前後に住宅近くにいたことが確認されている。
住所不定、菅野弥久容疑者(20)が知人の紹介で知り合った海老原さん方に出入りするようになり、金崎容疑者らも事件の数週間前から訪れるようになったという。
菅野容疑者を知る友人によると、4人は静岡県内で身柄が確保された際に乗っていた軽乗用車で寝泊まりするなどしていた。この友人によれば、菅野容疑者と金崎容疑者は交際していたという。仲内容疑者と逮捕された少女も交際していたとみられる。
菅野容疑者は、約2年前に家族とともに印西市に引っ越してきたが、見かけたという声は少なく、知人宅などを転々としていたとみられる。
近所に住む女性(80)は「男の子はこの間の大雪で雪かきをしているのを見たが、ここに住んでいる子が…」と驚いた表情。別の女性(65)は「昼間から外で携帯でしゃべっているなどフラフラしていた」と声を潜める。
金崎容疑者も、家族らによると、昨夏ごろから印西市の自宅にはほとんど戻らないような状態が続いていたという。