「森友学園」への国有地売却に関する財務省の決裁文書が書き換えられた問題で、本省の理財局の職員が文書の書き換えを担当者に指示していたことをうかがわせるメールが残されていたことが、関係者への取材でわかりました。検察当局は文書が書き換えられた詳しい経緯について調べを進めているとみられます。
財務省は12日、森友学園への国有地売却の問題が国会で取り上げられた去年2月以降、当時、理財局長だった佐川前国税庁長官の答弁と整合性をとる形で14件の決裁文書に書き換えがあったことを認め、国会に報告しました。
大阪地検特捜部は、国有地の売却問題で財務省側から任意で資料の提出を受けるなどして捜査を進めていますが、財務省理財局の職員が文書の書き換えを担当者に指示していたことをうかがわせるメールが残されていたことが、関係者への取材でわかりました。
麻生副総理兼財務大臣も12日、文書の書き換えは本省の理財局からの指示で行われたことを明らかにしていて、指示をうかがわせるメールは検察当局も確認しているということです。
学校法人「森友学園」との土地取引に関する決裁文書の書き換え問題を巡り、財務省近畿財務局で学園への国有地売却を担当していた部署に所属し、7日に自殺したとみられる50歳代の男性職員が、本省の指示で文書を書き換えさせられたとの趣旨のメモを残していたことが、関係者への取材でわかった。
第百五十五条 行使の目的で、公務所若しくは公務員の印章若しくは署名を使用して公務所若しくは公務員の作成すべき文書若しくは図画を偽造し、又は偽造した公務所若しくは公務員の印章若しくは署名を使用して公務所若しくは公務員の作成すべき文書若しくは図画を偽造した者は、一年以上十年以下の懲役に処する。
2 公務所又は公務員が押印し又は署名した文書又は図画を変造した者も、前項と同様とする。
3 前二項に規定するもののほか、公務所若しくは公務員の作成すべき文書若しくは図画を偽造し、又は公務所若しくは公務員が作成した文書若しくは図画を変造した者は、三年以下の懲役又は二十万円以下の罰金に処する。