携帯禁止、男性はスポーツ刈り、外出はスーツ――。千葉県警察学校(同県東金市)のこうした校則が、次々と見直されている。警察官の志願者数が年々減るなか、若者に「ルールが厳しい」と敬遠されないようイメージアップを図り、人材確保につなげたい考えだ。
同校によると、昨年4月から今年2月にかけ、携帯電話、髪形、飲酒、外泊先、服装についての校則が順次、緩和された。
携帯電話は、これまで外泊先以外では寮内でも使用が禁止されていたが、勤務時間を除いて使えるようになった。髪形は「男性はスポーツ刈り、女性はショートカット」だったのが、「入校生活に支障が無く、清潔かつ端正」であれば自由になった。
外出時の服装も、以前はスーツの着用が義務づけられていたが、ジャケットにチノパンといった、カジュアルだが職場でも違和感のない服装なら認められた。お酒も「原則禁止」から、休日のみ、外出先や学校近くの飲食店などで飲んでいいことになった。
評判は上々だ。今春卒業した男性巡査(19)は「以前は坊主頭にスーツで外出していたため、目立って恥ずかしかった。校則が変わって人目を気にせず買い物ができるようになった」。昨秋入校した女性巡査(20)は「ショートカットで成人式に出なければならず、少し嫌だった。髪を耳にかけられるようになったのは大きい」と笑顔を見せた。