フリージャーナリストの安田純平さんの解放について、日本政府関係者によると、政府はこれまで第三国を通じて安田氏の解放に向けた交渉を続けてきたという。外務省幹部は23日深夜、記者団に対し、「(安田さんの)安全確保を第一にして取り組んできた」と述べた。すでに政府関係者がトルコ・アンタキアの入管施設に向かっており、安田氏本人であることが確認でき次第、近日中に帰国させる方針という。
菅義偉官房長官は同日午後11時過ぎから首相官邸で開いた緊急記者会見で、トルコ・アンタキアの入管施設にいる男性について「情報を総合すれば、安田純平氏本人である可能性が高いものと考えられる」と述べた。外務省によると、本人確認の方法としては、領事局か大使館の関係者が男性と接触し、本人しか分からないような質問をして判断するのが一般的だという。
日本政府関係者によると、身代金の要求に対し、政府は支払いに応じないという立場を繰り返し説明してきたという。一方で、安田氏が入国したシリア・イドリブ県の情勢が緊迫していることから、日本側は早期解放を求めてきた。
戦場に勝手に行ったのだから自己責任、と言うからにはパスポート没収とか家族や職場に嫌がらせしたりとかで行かせないようにする日本政府を「自己責任なのだから口や手を出すな」と徹底批判しないといかん。
— 安田純平 (@YASUDAjumpei) 2015年4月3日
在英NGO「シリア人権監視団(Syrian Observatory for Human Rights)」によると、安田さんはトルコ・カタール間の取り決めに基づいて解放された。また、複数の情報筋が、身代金が支払われたと話している。
シリア入国後に行方不明になり、解放情報が伝えられたフリージャーナリストの安田純平さん(44)について、在英のシリア人権監視団は23日、解放に際し「多額の身代金が支払われた」と主張した。
信ぴょう性は不明。
日本政府は、テロリストに身代金を払わないというのが公式の立場。人権監視団のアブドルラフマン代表は「身代金は日本ではなく、カタールが支払った。記者の生存や解放に尽力したという姿勢を国際的にアピールするためだ」との見方を示した。菅義偉官房長官は23日深夜(日本時間)の記者会見で、解放の情報はカタールから提供されたと述べていた。