竹富診療所は所長の石橋興介医師(38)と看護師、事務職員の3人で運営されており、診療時間外の救急診療では、3人に加えて日中は別の職を持つ消防団員も駆け付ける。
一方で、島内ホテルの宿泊客の一部からは「コンタクトレンズが外れない」という相談や、微熱で必要性が低いにもかかわらず夜間の診療を求められるケースもあり、その中には「船をチャーターしてほしい」「ヘリを呼んでほしい」などと要求をする観光客もいるという。
竹富島では2009年4月〜11年4月の2年間と14年7月〜15年3月の9カ月間、常勤医が不在だった。石橋医師は「歴代の医師が抱えていた問題で、所長を離れる要因の一つになっている」と語る。「むちゃな要求をする観光客は感覚的に増えている印象がある」とする。
「観光客はもちろん大切だが診療所は本来、島民のためにある。島民が診療所の負担を考えて急診を控える一方で、一部の観光客が安易に急診で夜間に呼び出す現状を知ってほしい」と強調する。
【観光客のモラル】
竹富島は観光の島です。
年間に約50万人もの観光客が島を訪れます。
(竹富島の人口は約360人)
当然、診療所には観光客の患者さんも多いです。
国内はもちろんのこと、海外からの患者さんも毎日の様に診療所を利用されます。
しかし、最近、モラルのない方が多くて、診療所スタッフが疲弊しているのも事実です。
船をチャーターしてほしい、ヘリを呼んでほしい、各専門医がいない、薬剤がないのはなぜだ…。。。
離島診療所は内地の病院の様に、全てが揃っている訳ではありません。限られた医療資源の中で医療の提供を行なっています。
例えば、夜間救急の際には、医師、看護師、事務、消防団事務局の4人が呼ばれます。それぞれ自分にか出来ない仕事内容です。軽症でも重症でも、この4名が診療所に集合します。特に消防団事務局の方は日中は別の仕事をされているので、当然負担が大きくなります。
なので、観光客の皆さんは、各離島の状況をよく知った上で、宿泊してもらいたいと思います。
第十九条 診療に従事する医師は、診察治療の求があつた場合には、正当な事由がなければ、これを拒んではならない。