メキシコサンショウウオ(通称ウーパールーパー)が、数十年にわたる水質汚染などにより、原産地であるメキシコ市の泥水の運河などから姿を消し、絶滅の危機に瀕している。
生息地の水質汚染や公害に加え、食欲旺盛な外来種の侵入、市街地の拡大が原因とみられている。ある科学モデルによると、2020年にも絶滅する恐れがあるという。
絶滅回避を目指す科学者らの活動も盛んになっている。あるメキシコの生物学者グループは、メキシコ市南部の運河でチナンパスと呼ばれる水上の浮島の上に作物を植えて育てている農場と協力し、メキシコサンショウウオの生息地となるチナンパスの保全を模索している。
ただ、農業従事者の移転でわずかに残っているチナンパスが放置され、浮島農業の従事者自身が絶滅の危機に瀕する状況となっている。
こうしたことから、この地域の農業従事者を「メキシコサンショウウオに優しい」と認定し、環境意識の高い消費者向けにより高価格で農産物を販売できるプログラムに組み込む試みも始まっている。
メキシコサンショウウオ(Ambystoma mexicanum)は、両生綱有尾目トラフサンショウウオ科トラフサンショウウオ属に分類される有尾類。本種をはじめとした幼形成熟したトラフサンショウウオ科の個体はアホロートルと呼ばれる。流通名ウーパールーパー。
日本国内では1985年にわくわく動物ランドでアルビノ種が取り上げられたり、日清焼そばU.F.O.のCMにウーパールーパーの呼び名で登場するなど、ブームとなった。広告代理店によりキャラクター化もされ尾崎亜美によりキャラクターソング「ウーパーダンシング」もリリースされている(シングル盤ではキャラクター・パピとしてで歌っている)。このウーパーダンシングはアニメ化もされている。またチェイン&ウーパールーパーによる同名の楽曲も存在し、こちらもU.F.O.のキャンペーンソングとなっている。他にもウーパールーパーを題材にしたCMには大関酒造の「のものも」がある。
1985年頃、都内のデパートでアルビノが10,000~12,000円ほど、通常個体が6,000円ほどで市販されていた。